新しいツールを使いこなせないのは「投資的思考」が足りないから

August 24, 2018
コラム | Column

株式会社 Oneteam、CFOの山田です。

労働人口の減少に伴う人手不足や、長時間労働の是正の流れを受けて、働き方改革の指標の一つとなる「労働生産性」の向上に焦点が当てられる機会が増えました。確かに、長時間労働を美徳とする日本的経営が覆るなかで経済規模を維持するには、生産性の向上が不可欠だといえるでしょう。

ただ、「より生産的な状態」を生み出すには、「非効率だと感じる時間」を通らなくてはならないこともまた事実です。

業務を効率化するには、時間の先行投資が必要

生産性を向上させるための選択肢は、複数あります。

・生産性の低い業務そのものをなくす

・作業的な業務をアウトソースする

・個人ベースで非効率な作業を減らしたり、効率化するスキルをつける

選択肢はいくつもありますが、どれを選ぶにせよ、生産的な状態を実現するために「ふだんの業務以外に、プラスアルファの時間を使う」というステップを踏む必要があります。

無駄な会議をやめるには、会議の優先順位を考え、やめるべき会議をピックアップしなくてはなりません。

業務をアウトソースするにあたっては、アウトソース先を選定したり、上手な依頼方法を確立したりする時間が必要でしょう。実行に移した後も、しばらくは失敗を繰り返したり、修正に時間がかかったりする可能性があります。

個人で業務効率化に取り組む場合でも、ショートカットキーを覚えたり、メールなどでよく使う表現を辞書登録したりといったささいなことにも時間がかかります。慣れるまではいつも以上に時間がかかる場合があることも覚悟しなくてはなりません。

このように、真の効率化の前には、一見非効率に見える時間があります。これは、いわば時間の先行投資です。これを嫌がる人や会社は、生産性を向上させることはできないでしょう。

業務を効率化するためのツールも、使いこなすまでの投資期間が必要

生産性を向上させるための選択肢の一つとして、ツールの導入も有効です。

例えば、これまで紙ベースで管理していた会議資料を電子化したり、社内メールをチャットに置き換えたりと、効率化したい業務に適したツールを導入し、きちんと使いこなすことができれば、いずれは必ず生産性向上につながります。

しかし、ツールも使いこなすまでには「使い方を覚える」「自分たちに合った使い方を見つける」という時間が存在します。このことを忘れて、「ツールが使いにくい」「社内で定着しなかった」と早々に解約してしまうケースは多いものです。

もちろん、機能性が低く使いにくいツールや、社風や業務に合わないツールとの見極めは大切ですが、どんなに優れたツールでも、真価を発揮するには投資期間が欠かせないということを念頭に置いておきましょう。

ビジネスパーソンにとっては必要不可欠な「投資的思考」

今回は、生産性を向上させるために一時的に非効率な時間を過ごすことについてお話ししましたが、このような「投資的思考」はビジネスパーソンにとって欠かせないものです。

「業務効率化」「生産性の向上」という言葉が飛び交う今、即時的な結果を求めて「とりあえず残業時間が減ったように見せるために早く帰るが、仕事を持ち帰っているだけ」といったような事態が発生しています。

しかし、そんな本質的ではないやり方を続けても、いずれは限界が来るでしょう。長時間労働を生み出す根本的な原因を解決し、生産的な状態を実現・維持するには、「短時間で効率的に成果を出すスキル」を身につけなければいけません。

そのための情報収集や学習などには思い切って時間を投資する必要があるでしょう。

方向性が確かなら、投資した時間は必ず回収できます。限られた時間を本当に有効に使うには、先に投資して後々回収するという考え方こそが重要なのです。

もし、あなたやあなたの会社がツールの導入に失敗した場合、目の前のことに囚われるあまり時間的投資ができていない可能性があります。自社の価値を高め、長期的に高い生産性を維持できる体制を整えるために、注意して振り返ってみてください。

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